センシュアルトーク<sensual talk>

官能的猥談 性ニマツワルエトセトラ

妊娠する事への恐怖

ごきげんよう亀甲ウーマンです。

 

私は未だかつて妊娠をした事がない。

 

出産をした事のない人であっても、妊娠した事がある人はいる。

私は着床もした事はない。

 

婦人科系の不調や病気がある訳でもない。

ブライダルチェックをした事がないので、出来づらい身体なのかどうかは分からない。

 

思えば私は、ずっとずっと昔から妊娠する事を恐れていた。

性への興味の目覚めが早かったせいか、周りからエロい目で見られていると思っていた。

処女なのに、男性と付き合った事もないのに、尻軽、ヤリ◯ンみたいに思われている気がした。

そういった事に嫌気がさしていた。

 

だから私が女性と付き合っている時は、そういう視線や男性への嫌悪を感じずに済んだ。

だって、私には関係ない。

関係ない生き物だと思っていたから。

女性と付き合っていたら、妊娠する事もないし…と思っていた。

 

私が何故妊娠するのが怖かったかというと、

親をがっかりさせたくなかったからだった。

 

望まない妊娠はもちろんのこと、妊娠したら失う事が多いと思っていた。

そう思い込んでいた。

 

私の兄弟は兄、姉共に授かり婚できちゃった結婚)だった。

昔はそのできちゃったから結婚するっていう事が、順番が違うとか、印象が良くなかった事だったので、私の両親も兄弟に対して、怒っていたり、がっかりしたりしていた印象があった。

姉は高校在学中に妊娠し、卒業後に結婚、出産をした(そののちに離婚…現在は再婚)。

 

親戚からはものすごく非難されていた。

結婚した時も、離婚した時も…。

もう20年くらい前のこと。時代もそうだし、周りに前例がなかったからだと思う。

 

だから私は絶対そうしたくないと思った。

 

そういう事も、もしかしたら男性を遠ざけたい理由の一つになったのかも知れない。

 

私は絶対妊娠してはいけない。

と暗示をかけていたのかも知れない。

 

そして…時が経ち、男性と初めて付き合った22歳、夫と結婚するまでの23歳〜25歳も、

妊娠の恐怖と戦っていた。

生理が遅れて、もしかしたら妊娠してるかもしれないと思って検査をした事は何度もある。

その1週間は不安で不安でたまらなかった。

 

結婚したら、その恐怖から解放されると思ったけど、また別の不安や恐怖がやってきた。

仕事はどうする?お金は?健康な子が産まれるか、私に育てられるのか…。

まだ妊娠すらしていないのに、その事を考えると恐怖でいっぱいになった。

授かりたいという望みよりも、授かったら嬉しいという喜びよりも…。

 

誰だって未知の事は恐怖だって、みんなそうだよって言うかもしれない。

 

ずっとずっと前に、

私は妊娠してはいけないと呪いのように思っていたから、私は妊娠しなかったのかも知れない。

 

そして、子供を望まない夫を持った。

 

子供を持たないと夫婦で決めたのは6年前、34歳の時。

夫婦の決めた事に私は後悔していない。

思えば、結婚してからそれまでの間、子供をいつか産むだろう、産みたいと思った時でさえ、

『そうする事が普通だから』と考えていた。

普通からはみ出る事が怖かった。

私の場合特に…。

男性と恋愛できた事も、結婚できた事も、出来ないと思っていた世の中の『普通』が、

私にできた事は特別な事だったから。

やっと親に普通の私である事を見せてあげられたのに…また普通じゃないと親にも、世の中にも思われる事への恐怖があった。

違う理由で、夫も子供を持つ事に恐怖があったのだろう(その理由はここには書かないけど)。

子供を持つという事において、同じ恐怖という共通点が私達の中にはあったんだ。

 

別のパートナーであったら、違う選択をしていたかも知れないとは思う。

だけど、妊娠できていたのか、妊娠するかどうかはわからない。

 

そして、未だかつて授かりたいのかどうかも不明。

自分のことなのにね。

でも、こうやってここに書いてるって事は可能性を諦めてはいないって事なのかもしれない。